プレゼントにおすすめの扇子3選|贈る意味や種類、選び方のコツ

誕生日や記念日など、おめでたい日のギフトには、相手に喜んでもらえるようなプレゼント選びがポイントになります。相手を思う気持ちやお祝いの気持ちが伝われば、より思い出に残る贈り物になるでしょう。大切な人の記念日におしゃれなプレゼントを贈るなら、扇子のプレゼントはいかがでしょうか。古来、扇子は縁起のいい品物として贈り物の定番とされてきました。今回は、扇子をプレゼントすることに込められた意味や、選び方のポイント、ギフトにおすすめの扇子などをご紹介します。

扇子をプレゼントする意味

扇子は末広がりの形をしているため、昔から縁起物として人気のギフトとされてきました。末広がりの形には、「今以上に幸せになっていく」という意味があります。結婚式の引き出物、成人祝い、卒業祝い、還暦祝い、退職祝いなど、記念日のプレゼントにぴったりのアイテムといえるでしょう。

 

扇子と聞くと和装小物のイメージが強いかもしれませんが、近年はコンパクトな暑さ対策アイテムとして普段使いしている方も多く、国内外問わず人気を集めています。女性用・男性用はもちろん、男女兼用のものやカジュアルなデザインのものまで幅広く、父の日・母の日の贈り物や誕生日プレゼントとしてもおすすめです。

 

日本の伝統工芸品にも指定されている京扇子や職人の技が光る高級なブランド扇子から、気軽に購入できるカジュアルな扇子まで、幅広い価格の扇子があります。ぜひ贈る相手の雰囲気や好みに合わせて、ぴったりな扇子を選んでみてください。


扇子の贈り物に込められた意味|おすすめのプレゼントシーンと注意点

プレゼントする扇子の主な種類と選び方

プレゼントに贈る扇子を選ぶなら、レディース・メンズ以外にもさまざまな種類があることを把握しておきましょう。扇子といっても、近年は着物や浴衣に合わせるだけでなく、普段使いする方も増えています。上品な和柄以外にも、華やかな花柄やビジネスシーンにも合わせやすい無地のシンプルなデザインまで幅広くそろっています。相手の趣味や使って欲しいシーンに合わせて、プレゼントする扇子を選んでみましょう。

夏扇子(なつせんす)

あおぐことで風を送り、涼を取るために使う一般的な扇子です。蒸し暑い夏を乗り切るための暑さ対策や、花火大会などで浴衣を着る際に合わせる粋な和小物として重宝されるでしょう。木の板を束ねて作られた檜扇(ひおうぎ)を冬扇と呼ぶため、区別するために夏扇とよばれることもあります。「夏」という文字が使われていますが、1年を通して普段使いしても問題ありません。色や柄が豊富なため、相手の好みに合わせて選ぶことができます。

布扇子(ぬのせんす)

扇面の部分が紙ではなく、布地が使われている扇子のことです。「生地扇子」と呼ばれることもあり、シルクやポリエステルなど、さまざまな布地が使われます。布の種類によって多彩な魅力があり、刺繍などが施された華やかなデザインも豊富です。ただし、布なので紙よりも厚みがあり、片面にしか貼られないため、片側からは骨組みが丸見えになってしまうというデメリットもあります。

祝儀扇(しゅうぎせん)

結婚式や結納などの、格式高いお祝い事のシーンで使用される特別な扇子です。立場や性別、服装によって色や絵柄を使い分けます。一般的には、黒塗りの親骨に金・銀の扇面のものが用いられます。

仕舞扇(しまいせん・しまいおうぎ)

仕舞扇とは、日本に古くから伝わる伝統芸能「能」や「狂言」などで使用される扇子です。これらの伝統芸能にはさまざまな流派がありますが、流派や役柄によって仕舞扇の大きさや色柄が異なります。

舞扇子(まいせんす)

舞扇子とは、日本舞踊などで使用される扇子を指します。「舞扇(まいおうぎ)」と呼ばれることもあり、踊りの激しい動きにも耐えられるよう、頑丈な構造になっている場合もあります。舞台上でも華やかにみせられるよう金・銀の華やかなデザインが多く、両面に同じ絵柄があしらわれているのが特徴です。

茶扇子(ちゃせんす・ちゃおうぎ)

茶扇子は、茶道のお茶席で使用される小物の一つです。一般的な扇子よりも一回りほどサイズが小さいのが特徴で、お茶席では広げて使用することはありません。挨拶をするときなどに、礼儀を伝えるための小道具としての役目があります。

飾り扇子(かざりせんす)

飾り扇子とは、文字通り室内の装飾として使用される扇子のことです。扇面には季節を感じる絵柄や、縁起物が描かれているため、扇子を開いた状態で立てかけて飾ります。夏扇子のように、涼むためにあおいで使用することはありません。

 

より詳細な種類については、下記の記事で解説しています。ぜひご確認ください。


扇子の主な種類|素材、用途、産地、サイズ別の分類と正しい使い方

【シチュエーション別】伊場仙のおすすめ扇子3選

伊場仙の初代・伊場屋勘左衛門は、徳川家康の江戸入府に伴い江戸に移り住み、商いを始めました。江戸中期から団扇(うちわ)、江戸後期から扇子の販売を始め、現在まで約430年間続く団扇・扇子・和紙製品の専門店です。ここではお祝い事のシーンに合わせて、伊場仙がおすすめする扇子をご紹介します。

成人祝いにおすすめの扇子

江戸扇子 No.24 両面柄 トンボ ブルー


トンボは大きく長い翅と、真っすぐ前進する勇猛果敢な飛び方から、勝利を呼ぶ縁起のいいモチーフとして武士に好まれました。また、秋の季語でもあり、害虫を取り除く益虫として五穀豊穣のシンボルでもあります。両面柄となっており、表裏で異なる色合いの絵柄が楽しめます。大人としてしっかり前を向いて歩んでほしい、実りある毎日を過ごしてほしいなどの願いを込めて、成人のお祝いに人気の扇子です。

還暦祝いにおすすめの扇子

江戸扇子 No.11 六瓢箪(むびょう)



特徴的なくびれのある形のひょうたんは、古来より縁起のいいモチーフとして用いられてきました。たくさんの実をつけることから、「子孫繁栄」や「多福」といった意味が込められています。また、独特のくびれた形から、邪気を吸い込んで逃さないともいわれています。ご紹介の扇子には六つのひょうたんが描かれていますが、六瓢を無病(むびょう)にかけて無病息災の願いを込めました。これからも長生きしてほしい、という気持ちが伝わる還暦祝いのプレゼントになるでしょう。

退職祝いにおすすめの扇子

江戸扇子 No.15 馬九行く(うまくいく)


古くから人々の暮らしと関係の深い動物である馬は、おめでたい柄の一つとして度々用いられています。とくに九頭の馬は、馬九行駆(うまくいく)という当て字から、「何事もうまくいく」という意味をもつ縁起のいいモチーフです。勝負運をはじめ、さまざまな運気を上げる柄として人気があります。また、ご紹介の扇子に描かれている九頭の馬は、みんな左向きに駆けています。左馬には「右に出るものがない」、または馬を反対から読んで「まう=舞う」にかけられるため、退職祝いなどのお祝い事にぴったりの柄として人気です。

相手を思う気持ちを扇子に込めてプレゼントしよう

扇子のプレゼントに込められた意味や、贈り物におすすめの扇子の種類などをご紹介しました。縁起のいい扇子は、お祝い事の贈り物にもぴったりです。単品はもちろん、オプションで扇子袋や扇子立て、名入れなどをおつけすることもできます。ラッピングや熨斗のご用意もございますので、お祝いのシーンに合わせてぜひご利用ください。